パナソニックのミラーレス一眼レフ「GX7」とVixen(ビクセン)のポータブル赤道儀「ポラリエ」を使って撮影した星空の写真をLightroomとGIMPを使って現像してみたました!
処理の手順を備忘録としてここに記録します。
おまけで固定撮影した星のグルグル(日周運動)写真もあります!
ちなみに、この写真去年の8月に撮影したものです…一年塩漬けしてやっとこさ仕上げました(汗)
ミラーレス一眼レフGX7とポラリエで撮影した星の写真
これが撮影したあと画像処理した星の写真…
35mm f2.8 ISO1600 ホワイトバランス白熱電球 RAW
長秒ノイズ除去ON 手ぶれ補正OFF
20sec×4枚コンポジット
撮影場所:宮城県 蔵王
結構宇宙っぽい感じに仕上がりました!
去年の8月のペルセウス流星群の少し後に撮影しました。射手座辺りの写真です。
使用した機材
【撮影】
- カメラ:Panasonic DMC-GX7
- レンズ:Panasonic 12-35mm F2.8
- フィルター:Kenko PRO1D プロソフトン [A]
- レリーズ:シャッターリモコンレリーズ
- 赤道儀:Vixen ポータブル赤道儀 ポラリエ
- 三脚:ポラリエの三脚セットのもの
- レンズの結露対策:ハクキンカイロ
【画像処理】
- 現像:Adobe Photoshop Lightroom 6
- コンポジット:GIMP 2.8
星野写真の撮影方法
三脚などで固定撮影した写真を星景写真、赤道儀などを使って星を追尾するガイド撮影した星空の写真を星野写真と言うそうです。(参考:Wikipedia 天体写真)
星の写真撮り始めたばかりで自己流なのでこれが正しいかイマイチわかりませんが、こんな感じで撮影・画像処理しました〜と言うのを紹介します。
月のない暗い晴れた夜にカメラで撮影
ポラリエで星を追尾した状態で以下の設定でとりあえず4枚撮影。
- 絞り:F2.8
- 露光時間:20sec
- ISO感度:SO1600
- ホワイトバランス:Auto以外で固定
- 超秒ノイズ除去ON(※高感度に弱いカメラの場合)
枚数が多いほどコンポジットしたときにきれいに滑らかになるそう。
現像時にかなりいじるのでファイル形式はRAW。露出時間は20秒で撮影しましたが、30秒くらいでもよかったかなぁ。リモコンレリーズを使って連続で撮影しました。
これが撮影した4枚のうちの1枚。
だいぶ暗く天の川もかろうじてわかるくらいです。もうちょっと露出時間長くてもよさそう。
結果的にミラーレス一眼レフでも星を撮影することに成功したのですが、GX7にはちょっと大きな欠点が。。。
「高感度に強い」とのことで去年の4月にGX7を購入したのですが、ホタルを撮影しに行って液晶画面見たときのやっちまった感と言ったら…(涙)
高感度かつ長時間露光する際「長秒ノイズ除去OFF」にすると、画面が真っピンクになるほど、長時間露光時のノイズが凄まじく…
星の写真も撮りたくて購入した自分的にはかなりショックでした。
と言っても「長秒ノイズ除去ON」にするとノイズの少ない見れる写真になります!
露光時間が倍になりますが!!!
しかし、この世の中には高感度に強いカメラもあるわけで、しかもあの凄まじいノイズをリダクションしてるということは、繊細な描写が多分失われている(のっぺりしちゃう)わけで…
カメラのこと詳しいわけじゃないけど…なんかすごく悔しいですっ!!
いろいろ言いましたが夜の撮影以外はいいカメラです。
撮影に使った12-35mm F2.8はとても使い勝手のいいレンズでいつも付けっぱなしです。
星野写真の画像処理方法
写真を撮影してきたら次は画像処理をします。
1. Lightroomで現像
撮ってきたRAW写真をLightroomに読み込み、星がくっきり見えるよう調整して現像すると…
こんな感じになりました!これだけでもうとっても星空!!
4枚とも同期して同じ様に現像します。
現像できたら「書き出し」ます。とりあえずTIFF形式で書き出しました。
この後、フリーの画像編集ソフト「GIMP」に読み込んでコンポジットするのですが、GIMP(v2.8.16)は16bitに対応してないため、読み込むときに8bitになってしまいますが、これは仕方ない。
去年までiphotoを使っていましたが、アップデート終了&星現像にはLightroomくらいないとやっぱキツい、ということでブログ開始を機にLightroom6を購入しました!
Photoshope ElementsとLightroomどっちにするか迷いましたが、ブログで大量に写真を処理するのでLightroomにしてよかったです。
2. GIMPでコンポジット(加算平均合成)
現像した4枚の画像をGIMPに「レイヤーとして読み込み」、コンポジット(加算平均合成)します。
加算平均合成をレイヤーで見るとこんな感じです。
4枚の星空の画像をそれぞれa,b,c,dとします。
レイヤーモードはすべて「標準」です。
- a,bとc,dをそれぞれ[ab]フォルダと[bc]フォルダに分ける
- [ab]フォルダと[bc]フォルダ内の上にある方のレイヤーの不透明度をそれぞれ50%に
- [ab]フォルダと[bc]フォルダの上にある方の不透明度を50%に
これがGIMPでコンポジットした画像。
ぱっと見違いがわかりませんが、拡大するとコンポジット前に比べ滑らかな画像になりました。
コンポジットの仕方はこちらのページを参考にさせていただきました!
3. Lightroomで微調整して完成!
コンポジットできたらTIFF形式で書き出して、またLIghtroomに読み込んで少し調整して…
できあがり!
おまけ:星のグルグル写真【固定撮影編】
星の軌跡(日周運動)…通称:星のグルグル写真!
この写真は赤道儀を使わず三脚に固定して撮影しました。ちなみに方角は真北です。
まとめ…感想
ミラーレス一眼レフカメラでもなんとか撮影できました!
実際撮影してみて感じたことは、一眼レフに比べミラーレスは、高感度や長時間露光時のノイズが厳しいということです(一眼レフ使ったことないけど…汗)
しかし、撮影したときはここまできれいになるとは思ってもいなかったので感動です。
赤道儀で星を追尾したり手間はありますが思ったよりは簡単でした。はじめてにしてはいい感じにできたと思います。
ホタルのとき絶望しましたが、ノイズリダクションONにすればなんとか星野写真に使えます。
それでもGX7の長時間露光に弱いところはかなりの欠点に変わりはないので悔しいぃ。このセンサーさえクリアできればパーフェクトなのにぃ!!
同じマイクロフォーサーズだとこの辺の機種が気になります。
それ以外のミラーレス一眼レフだとこの辺り。
あまり星には詳しくないのですが、よく見ると星雲や星団も写ってるんですよ!干潟星雲(M8)がわかりやすいでしょうか。
白いもやの部分は天の川…これが全部星だって言うんだから宇宙はスゴいですね。